どうもこんにちは、高橋でした。
退院してから空き時間を使っていろいろな勉強をしているのですが、前から受講してみたいと思っていた「初級 SNSマネージャー」に認定されました。
めちゃくちゃ面白かったのでレポートしてみます。SNSを使っているみなさんにぜひ読んでほしいな、と思います。
受講しようと思った2つのきっかけ
Twitterをはじめとして、日本語で使えるSNSは一通り個人アカウントを持ってなんとなく運用していたのですが、ただ漠然とツールを使うだけでなく、運用するには何を理解しておく必要があるのかを体系的に知ることで本質的な活用ができるんじゃないかな、と感じていました。
そんなときに、ぼくが所属するウェブ解析士協会で「SNSマネージャー養成講座」が始まり、これはいい機会だと思いました。
SNSマネージャー養成講座のウェブサイトを読んでみて共感したのがこの部分。
SNSの運用そのものが「手段」ではなく「目的」になってしまっているケースをしょっちゅう目の当たりにします。挙げ句の果てには社内でその効果が認められず、運用をストップしたまま放置されてしまっている休眠状態のアカウントが大量に発生しているという事態にも陥っています。
SNSマネージャー養成講座サイト「はじめに」 https://snsmanager.jp/philosophy/ より一部引用
SNSを運用することそのものは目的ではないはずです。何らかの成果を求めて目標を設定し運用を開始し、目標に対しての進捗を確認しながら必要であれば軌道修正し、目標達成のために日々運用するものであるはずです。
目的大事。ほんとに大事。「SNSで情報発信しましょう」みたいなものが目的になっているケースは往々にしてあります。そうではなくて、なぜSNSを使い、どんな結果を導きたいのかを明確にして、それを念頭にして運用すればPDCAが回り改善もできますし、よりよい結果にも近づくんじゃないかなと思います。これを学べると思ったのが一つ目のきっかけです。
もう一つの受講のきっかけは、ウェブサイトの限界を感じていたということですね。
ぼく自身、ウェブサイト制作や運用には以前から関わってきましたし、WordPressなどのCMSも使ってきました。でも、ウェブサイトは作って公開するだけでは意味がなくて、顧客との接点になる何かを育てないと活性化しないんですよね。自然検索(Organic)での流入は見込めますが、SEOは時間がかかりますし、場合によってはレッドオーシャンでそう簡単に伸びるものではありません。そうなるとSNSと広告なんだろうなと思います。
顧客や見込み客と幅広くコミュニケーションを取って認知を高めるとか、ウェブサイトに誘導しコンバージョンを獲得するとか、場合のよっては既存顧客もサポートするという幅広い役割を担えるのはSNSの利点ですね。
だからこそきちんと運用できる知識を身につけるということは、ウェブサイト運用者にとってももはや必須なんだと思います。
まずは講座に申し込む
SNSマネージャー養成講座は、「チーフSNSマネージャー」を保有する講師それぞれが企画・開催していますので、まずは自分の都合にあった日程や講師を選んで申し込みます。
費用は受講費、テキスト(PDF)、認定試験を含めて33,000円(税込)です。
受講は現状ですとほぼオンラインですが、インターネットに接続できるPCやiPadがあれば問題ありません。
認定試験はオンラインでできます。合格した場合の認定料は費用に含みます。もし不合格だった場合は、別途再試験料を支払うことで受験できます。
受付中の講座の確認・申し込みはSNSマネージャー養成講座ウェブサイトやウェブ解析士協会ウェブサイトからできますが、ぼくの個人的なおすすめは、Twitterで #SNSマネージャー ハッシュタグを見て、情報発信をしている講師のツイートや講座案内を読んで検討するのがいいかなと思います。講師の皆さんがSNSにどう向き合われているのかが垣間見えますし、受講生のツイートで雰囲気も掴めますのでおすすめです。
なお、「上級SNSマネージャー」「チーフSNSマネージャー」は最初は受講できません。「初級SNSマネージャー」に認定されて、その後ステップアップをする必要があります。
テキストを読む
講座に申し込むと、講師から400ページ越えのテキストPDFのリンクが送られてきます。400ページって(笑)
中身はすごく濃いです。SNSマーケティングの考え方や運用などの基本・戦略立案から、それぞれのSNSのメリット・デメリットや運用・解析方法、広告やキャンペーン・レポートについて体系的にまとめられています。
400ページを一気に読むのは大変ですが、ぼくはiPadにダウンロードして空き時間に少しずつ読み進めました。

紙の本に慣れている人はちょっと扱いづらいかもしれませんが、iPadは持ち運びも簡単だし、カラーペンを引いたり書き込みをしたり、付せんを貼ったり検索したりなど基本機能でいろいろできるのでオススメです。
なお、中身は丸暗記する必要はありません。この後にも書きますが、実際に手を動かしてSNSを使ってみると自然と理解できることもたくさんありますし、書いてあること自体それほど難解ではないです。
講座受講までの準備
テキストを読み進めながら、SNSの個人アカウントを実際に使ってみるとよいでしょう。手を動かすの重要。
Twitterは実際の講習の中でツイートすることもあるので、アカウントがなければ作っておいたり、アカウントを持っている場合でもプロフィールやプロフィール画像、ヘッダー画像など見栄えはきちんとしておくとよいですね。ぼくも前々から運用はしていましたが、一応最新の情報にアップデートしておきました。

ちなみにTwitterには「Twitterアナリティクス」という機能があって、自分のツイートのパフォーマンスを解析する機能があります。誰でも無料で使えるので、こちらの画面も確認してみるとよいでしょう。(現状ですとPC版でのみ使えるようです)

時間があれば、Instagram、Facebook、LinkedIn、TikTok、Pinterest、YouTube、LINEあたりもざっと使ってみるとよいですね。全部のアカウントを管理するのは大変なので一部でもいいのですが、実際に手を動かしたり眺めてみるだけでもそれぞれのSNSのメリットやデメリットが見えてきて、後々役に立つと思います。
講座を受講
講座は4時間。今回はオンラインでぼくの他に二人の受講生がおり、講師含め4人で進みました。
内容はおもに以下の通りです。(講師によっては違う進め方かもしれません)。
①テキストに沿った演習問題に答えて講師が解説
常識的に考えてわかる問題がほとんどですが、「最も適切なもの」「不適切なもの」を選ぶ問題が混ざっているのでうっかりすると間違えます(笑)
あと、消去法で考えても微妙に迷うものもあって、ちょっとだけ難易度が高い問題もあります。
ただ、テキストには一通り書いてあるので、要点を押さえて事前にテキストを読んでおけばわかります。
②実際にツイートしてみる
これは面白かったですね。
ハッシュタグ #SNSマネージャー をつけて、その場で気づきやトピックをパッとTwitterに投稿してみる演習です。人によると思うんですが、ぼくは一つのツイートをするのにちょっと長考する癖があるみたいで、講座進行をお待たせしてしまったり。
講師は、あまり深く考えずに脳内を吐き出したほうがいいよとアドバイスをくださったのですが、なかなかうまくまとまらないんですよね。資質みたいなものなのかな。訓練したほうがいいのかもしれませんね。
上級SNSマネージャー認定講座だと運用企画書などの方針をレポートでまとめていくようですが、そういう方針をきちんと作るなり理解なりしておけば、自ずとツイートすべき内容や手さばきも見えてくるのかな、という気もしました。
ちなみに実際にツイートしてみた内容はこんな感じ。
リアルタイム検索というものの存在を知ったのですが、これはTwitterに投稿されたツイートをリアルタイムにみることでトレンドをつかむことができるというサービスです。この情報をもとに動向をつかんだり、自社サービスがどう取り上げられているかを知ることができます。これは便利そうだし、SNS運用者なら必携ですね。
認定試験を受ける
講座が終わったら認定試験を受けます。講座が終わってすぐでもいいですし、一息ついて講座内容を復習してから取り組んでも良いでしょう。
認定試験はオンラインでできます。問題数は50問ですべて四択、制限時間は60分です。テキストと講座の内容を理解していれば難しくはありません。演習問題のときにも出てきましたが、「最も適切なもの」「不適切なもの」を選ぶ問題が混ざっているのでうっかりすると間違えます。内容は難しくないものの、先走って間違えないように問題文はしっかり読みましょう。
試験結果は受験後その場でわかります。合格するとこんなかっこいい認定証がPDFで発行されて認定試験サイトでダウンロードできますし、ほどなくメールでも送られてきます。なんとなく額縁にでも入れたい気分になりますね(笑)

合格すると後日、Facebookのプライベートグループに招待してもらえます。こちらでSNSマネージャー同士の交流ができます。
自己紹介もできるようですので、Facebook投稿の練習も兼ねて取り組んでみるとよいでしょう。後で知ったのですが、SNSマネージャーのグッズ販売もしているようです(笑)

次のステップアップ
これでひとまず初級SNSマネージャーとして認定されたわけですが、企業として実運用を始める人でしたら上級SNSマネージャーを受講してみるとよいでしょう。実務で運用できる企画書などのレポート作成を通して、より実践的な学びが得られるようです。実際に作るレポートは、
- 運用企画書
- SNS最新情報
- 運用ポリシー・危機管理方針書
- SNS運用改善レポート
- 炎上事例レポート
という感じです。講座は2日間ですが、レポートはかなりの時間を割いてじっくり取り組む必要がありそうです。
ぼくは「上級ウェブ解析士」を保持していますが、こちらのレポート作成はかなりの時間を割きましたね。たぶん2〜30時間は使ったような気がします。それと同じくらいの作業は必要になると思いますので、じっくりSNSと向き合って理解していく必要がありそうです。
まとめ
そんな感じで初級SNSマネージャー認定までの流れを振り返ってみたわけですが、本当に面白かったし学びになりました。
SNSはそこそこ知っているつもりでも、個人で使っていると気づかないこと(解析や広告など)がたくさんありましたし、体系的に振り返って今後のSNSのありかたを学ぶきっかけになりました。
あと、講師のトークがめちゃくちゃ面白かったです。
そういえばつかみで講師が「ダニング=クルーガー効果」のことを話していました。エンジニア界隈だと「JavaScript完全に理解した」「なんもわからん」「チョットデキル」の曲線でよくネタにされますが、SNSもまさにこれなんだろうなあと思うわけです。きっと実運用をやってみたり、炎上に巻き込まれたりしたときに「なんもわからん」みたいなことに陥り、そこからたくさん学びも得られるんでしょうね。

https://developers.freee.co.jp/entry/understand-of-perfect-understanding
初級SNSマネージャー認定後にツイートしたら、いろいろな人から反応がありました。やっぱりいいねがたくさんつくと嬉しいですよね。
そんな感じで引き続きSNSを勉強していきたいと思います。
ありがとうございました。ではでは。
この記事が気に入っていただけましたら、Twitterなどからフォロー・いいね・感想頂けたら嬉しいです。