リンパ腫ってなんなのかをリンパ腫患者がなるべく丁寧に解説してみる

こんにちは。高橋でした。

リンパ腫という病気になっていろんなことをドクターや看護師さんに聞いて、少しずつわかってきました。
せっかくだから、リンパ腫ってなんなのかをこの病気になった人や、その回りの人に知ってもらえたら何かしら役に立つかなと思って書いておきます。

リンパ腫はがんですし放っておくと命にかかわる病気なんですが、治療自体は怖がらなくても大丈夫です。多くの人は保険制度の範囲で受けられる標準治療を受けたら治るものなので安心してねとか、勇気を持って治療に臨んでもらえたらいいな、みたいなことを伝えたいと思っています。

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まず血液のことを知ろう

リンパ腫って「血液のがん」と言われることがあるんですが、この血液というのが何なのかということからはじめます。

血液は大きくわけると、以下の3種類からできていて、骨の中にある骨髄という場所で作られます。豚骨スープを作るときなんかにたまに見る、骨の中にある柔らかい組織です。人間のも美味しいのかな(?)

  • 赤血球 : 体のあちこちに酸素を運ぶ細胞
  • 白血球 : 体に異物が入ると増え、異物を取り込み無害化する細胞
  • 血小板 : 血液を固める細胞

こういう細胞が血漿という、タンパク質やブドウ糖などが含まれる液体のなかに含まれて全身を循環します。

白血球のこと

で、この白血球という細胞なんですが、とてもたくさんの種類があります。

  • 好中球 : 体に侵入した真菌や細菌などの異物を取り込み無害化する
  • 好酸球 : 体に侵入した寄生虫や真菌などの異物を攻撃する
  • 好塩基球 : 免疫作用を発動させる物質を生成する
  • 単球 : 好中球と同じ役割と持ったり、死んだ細胞を掃除する
  • リンパ球 : 異物を攻撃したり、有害な物質(抗原)を無効化する

なんとなく似たような働きなんですが、体に入った異物の種類によってどの白血球が仕事をするかが変わります。

リンパ球のこと

このリンパ球というものは、さらに3つの種類に分けられます。

  • T細胞
    • 体に入った異物に応じて働き、異物を攻撃します。また、この機能が働きすぎないようにいい感じで攻撃をやめさせたりする司令を出します。また、一度異物と戦ったT細胞は記憶を持ち、次に同じ異物が入ってきた時にすばやく対応したりします。
  • B細胞
    • T細胞の指示を受けて、体に入った異物と結びついて毒を弱める物質(抗体といいます)を出します。また、一度異物と戦ったB細胞は記憶を持ち、次に同じ異物が入ってきた時にすばやく対応したりします。
  • NK(ナチュラルキラー)細胞
    • ふだんから体中を巡り、異物を直接攻撃します。

誰かがワンオペで必死に働いているブラック企業と違って、いい感じのチームワークができているんですよね。

腫瘍と白血球の関係

人間の細胞は必要なときに遺伝子情報を正確にコピーして正しく増殖し、古い細胞は役目を終えたらいい頃合いで死んで世代交代をしてくれるのですが、たまにこのコピーを間違えるんですよね。人間だから誰にでも間違いはあります。これが腫瘍というもので、実は毎日体の中でいっぱい作られています。そうなると正常な細胞を邪魔するいろいろな悪さをしたり、死ななくなって際限なく増えたりするので困り物です。でも、白血球の一部がそれを察知して攻撃モードになり、腫瘍を倒してくれるんです。
これが「免疫」のひとつの働きで、人間の基本機能として備わっています。

ちなみに、この免疫ってものすごく優秀なので、じゃあ普段からとか、病気になった時に意図的に免疫の攻撃モードを発動したらいいって考えられて、「免疫療法」っていうものがたくさん試されてきましたが、そんなに簡単にこの攻撃モードのスイッチは入りません。また、入ったとしても体がおかしなアレルギー反応を起こすことがあります。都合よくことが運ばないあたり残念ですし、人体のふしぎって感じですね。

ただ、最近はこの「攻撃モードのスイッチを意図的にONにした細胞を増やす療法」がうまくできたり効果が証明されたりして、スタンダードな方法じゃ治せない類の人も救える可能性が出てきました。ちなみにこれ、保険適用になっている療法ですが、まだ実施できる施設が少なかったり実績が少なかったりするので、これからに期待ですね。

そんな優れた免疫機能ですが、なにかのきっかけで免疫がうまく働かなかったりすると腫瘍の増殖が優勢になって、無秩序に増えてしまうわけです。発生した一箇所でゆっくり大きくなる(良性腫瘍といいます)こともありますし、体のあちこちに飛んで大きくなる(悪性腫瘍といいます)場合もあります。


リンパ腫ってなに?

先に書いたリンパ球がおかしくなって(腫瘍化)し、際限なく増えてしまう病気です。
罹るとどんな症状が出るのかというと、最初はあまり自覚症状がありません。リンパ節に塊ができると触ってわかるようになります。首とか脇の下、足の付け根などによくできます。症状が進むと、熱が出たり寝汗をかいたりします。塊が内臓にできると内臓の働きが悪くなったり、肺炎などの症状が出て命に関わってしまいます。

ところでひと口に「リンパ腫」といっても、どのリンパ球が腫瘍化したかとか、腫瘍化のしかたによって100種類以上の病名があります。なので、血液を取って細かく調べたり、塊が取れる場合はそれを切り取ってどの種類なのかを調べた上で病名を確定し、どんな治療がよいのかをドクターたちが考えてくれます。

ちなみにぼくの場合は「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」という長い病名がついていて、B細胞がおかしくなっちゃっているパターンで、リンパ腫のなかでは比較的メジャーなやつです。とはいっても、治りやすいかどうかというと人それぞれなんですけどね。

リンパ腫と白血病との違いってなに?

同じ白血球がおかしくなる病気なんで親戚みたいなものですが、ちょっと違います。
リンパ腫の場合は、前にも書いた通り白血球のうち「リンパ球」がおかしくなってリンパ節とか、リンパがよく集まる場所に塊を作っていろいろと問題を起こすわけですが、白血病の場合は、白血球そのものの働きが損なわれるものです。


どうやって治すの?

リンパ腫の場合、抗がん剤という薬を体に入れることが第一選択になります。大きくなった腫瘍を手術で切りとっちゃうということは基本的にしません。なぜかというと、全身をめぐる血液そのものが変異してしまっているからで、腫瘍を切り取っても治るわけではないからです。
ただ、大きくなった腫瘍が周りに悪影響を及ぼしている場合(体のどこかに強い痛みがあるとか、臓器の働きをすごく邪魔しているとか)は局所的になんとかします。この場合、放射線治療が使われます。放射線は全身に大量に浴びると全身の細胞の働きや血液を作る機能が死んで元に戻らなくなり非常によろしくない(原発事故とかでありましたね…)のですが、今の放射線治療はとても性能が良くて、腫瘍の塊だけ狙ってぶっ放すことができます。

抗がん剤の種類

話を戻しましょう。薬で治すというのはいろいろなやり方があります。例えば、

  • がん細胞のDNAを直接攻撃してがん細胞が増殖できなくする薬
  • がん細胞のDNAが増殖するときに必要な栄養を取り込ませなくする薬
  • がん細胞の分裂をじゃまする薬
  • がん細胞が分裂してもがん細胞がすぐ死んでしまうようにする薬
  • がん細胞の分子を標的にする薬

みたいなものがあります。薬ごとに役割があって、がんの種類や程度によって、どの薬にするかとか量が決まります。医師の判断でいろいろ組み合わせたりカスタマイズされることもあります。だいたいの場合は複数の薬を組み合わせた定番メニューがあって、最適だと思われるメニューを選んで投与します。

抗がん剤メニューの厨二病っぽい名前

このメニューの名前が、薬の名前と組み合わせによって名前がついていて面白いです。例えばリンパ腫の場合で、ぼくが受けたものだと

  • R-CHOP(アールチョップ)
  • R-MPV(アールエムピーブイ)
  • HyperCVAD/MA(ハイパーシーバッドエムエー)
  • MTX大量ロイコボリン救援療法
  • CHASER(チェイサー)

みたいなメニューがあるんですが、最初に名前つけた人はなかなか厨二病っぽいですね。HyperCVADとかかっこいい。ちなみにここの「C」はシクロホスファミドという薬です。舌噛みそう。R-CHOPの「H」はドキソルビシンというすごく怪しげな赤色の薬で、点滴した後にトイレに行くとアセロラドリンクみたいな色の尿が出ます。初めてだとすごいびっくりするんですが大丈夫です。

ちなみにちょっとややこしいんですが、薬の名前って薬そのものの名前と、製薬会社がつけた商品名があります。シクロホスファミドだと「エンドキサン」という商品名だったりします。このへんのお話しはジェネリック(後発医薬品)などのあり方にも関わってくるのですが、話が長くなるので置いときましょう。

話を戻しましょう。
こういう薬をそれぞれ生理食塩水みたいな液体に溶かして体に注射します。飲むタイプもありますがだいたいは注射です。注射と言ってもワクチンみたいにプチューってやるんじゃなくて、たいていの場合は点滴でゆっくり入れます。なんでゆっくり入れるのかというといろいろな理由があるんですが、いっぺんに入れると細胞のバランスが崩れたり防御反応(アレルギー)などを起こしてえらいことになってしまうので、ちょうどいいさじ加減でのんびりと入れます。例えばR-CHOPというメニューの場合、1日目は3時間くらいかけて3種類の薬をいれて、2日目は1種類の薬を3時間くらいかけていれたりします。
薬の種類によっては入れる量やペースを精密にコントロールする必要があって、その場合は輸液ポンプというものが使われます。この輸液ポンプ、電源が必要なのですがバッテリーでも動くので、トイレに行くときでも大丈夫です。

抗がん剤以外の薬

抗がん剤を入れる前に、アレルギーを防止したり、副作用で出やすい「吐き気」を抑える薬を入れます。多くは抗がん剤と同じように点滴で入れるのですが、飲み薬のタイプもあります。また、目に出る副作用を抑える目薬タイプのものなどもあります。

この吐き気って個人差があるのですが、いまはとても優秀な予防薬があるので、怖がらなくてもいいです。ちなみに、ぼくは吐くほど強い吐き気になったことはありませんし、入院したときに相部屋になった人たちが吐いているのも見たことがありません。
がん治療というと強烈に吐いたりするようなイメージを持たれるかもしれませんが、このへんの対応策はすごく進化しているらしいです。

化学療法と似ているんですが、免疫の働きを良くする薬というのもあります。
がん細胞って、体の免疫の働きをじゃまして自分が攻撃されないようにする機能をもっていることがあるのですが、その機能を失わせるという「免疫チェックポイント阻害薬」という薬があります。

また、薬ではなく自分のリンパ球自体を治療に使う方法があります。リンパ球のT細胞の攻撃スイッチはなかなかONにならないという話をしましたが、これを意図的にONにしたT細胞を作り、がん細胞を攻撃させるというやり方があります。これを「エフェクターT細胞療法」といい、保険が効くものもあります。


副作用はいろいろあるけど怖がらなくてOK

副作用はいろいろあります。抗がん剤はがん細胞を狙ってやっつけてくれるのですが、正常な細胞もそれなりに殺しちゃいますし、そのへんの市販薬とは違うレベルで強い薬なので、いろいろな副作用がほぼ確実に出ます。一番大きいのは、血液を作る組織(最初に書いた「骨髄」)の働きをじゃましちゃうことです。ざっと挙げるとこんな感じ。

  • 血液を作る働きが弱くなる(骨髄抑制といいます)
    • 赤血球が減ると息切れしたり、心臓に余計な負担がかかるようになります
    • 白血球が減るといろいろな感染症にかかりやすくなります
    • 血小板が減ると血が固まりにくくなります
  • 全身の毛が生えなくなる
    • 抗がん剤を始めて1ヶ月くらいでバサバサ抜け始めます。あまりにもたくさん抜けるのでびっくりしますし、メンタルが一番やられやすい要因だと思うんですが、治療が終わると半年くらいで元に戻ってきますのであくまで一時的なものだと思いましょう
  • 吐き気や嘔吐
    • 前にも書いた通り、薬でかなり防ぐことができます
  • 便秘や下痢
    • 薬で対応できます
  • 食欲が落ちる
  • 味覚がおかしくなる
  • 手足の先がしびれる
  • 口内炎や舌炎ができる

ただ、それぞれ対応する方法があります。骨髄抑制は激しい運動を避けてしばらく安静にしていたり、感染症やケガに気をつけていれば大丈夫です。骨髄抑制がしばらく続く場合は、輸血をすることがあります。
感染症はなかなか意識して避け切ることはできないのですが、例えば、歯磨きを毎食後する(実は大事)、うがいや手洗いなどを習慣にすることでリスクを下げることができます。

それ以外の副作用もしばらくすると元に戻ってきたりするので、怖がらなくていいです。
痛みを伴うような副作用はあまりないのですが、口内炎ができたりしてしみることがあるので、そのような時は痛み止めをもらいましょう。アセトアミノフェンという痛み止め(熱冷ましの効果もある)がとてもよく使われていて、安全性も高いです。4時間程度空けるとまた飲めますので、つらいようでしたら看護師さんに相談しましょう。

副作用はがまんしないことがとても大切です。つらいことには何かしら対応する薬や方法があります。いまの薬はとても優れているので、ドクターや看護師さんが言う用法を守って使う分にはまったく問題ありません。どんどん相談しましょう。むしろ、正直に訴えることでいま体がどういう状態なのかドクターが判断し、適切に対応してくれます。

ぼくの場合は骨髄抑制のほか、脱毛、便秘、手足のしびれがメインですね。手足のしびれはやっかいで、なり始めのころはペンで字が書けなくなったりキーボードが打てなくなったりしたんですが、しばらくしたら慣れました。人間、慣れる生き物だなと思います。脱毛はネタになるくらいツルツルになっていて、頭と眉毛がないとほんと、ガラの悪いおっさんみたいです。

ちなみに脱毛については、ウィッグ(かつら)で対応することができます。これが実に優れていて、一度病院の中にある美容院で実物を見せてもらったことがあるんですが精巧に作られていて、ぜんぜん地毛と見分けがつきませんでした。
ちなみにぼくの携帯には、ご婦人向けのいい感じのウィッグを被らせてもらったときの写真が入っていて、「あっ、もしかしてアタシ、キレイになれたかも…」って怪しげなときめき(?)を感じたりしました。
ウィッグ以外にも、帽子などを被る方法もあります。ぼくはせっかくだからと思って、いろんな手拭いを通販で買って頭に巻いてます。プチプラ感覚で楽しめるんですよね。図体のでかいおっさん(ぼく)が可愛い手拭いを巻いていると、Zoomで誰かとおしゃべりするときにネタになったりもしますし。


つらいときは

副作用のところでも書きましたが、とにかくがまんしないことが大事です。

ドクターや看護師さんに相談しましょう

痛かったらどこがどう痛い、気持ち悪い、みたいな症状があったら、きちんとドクターや看護師さんに相談しましょう。何かしらの対応をしてもらえます。昔は「痛みは我慢するものだ」という風潮がありましたが、いまは全くそんなことはありません。むしろ我慢することでストレスがかかります。
痛みの程度によってはより強い薬や、医療用麻薬と言われるものが使われることがありますが、その判断もドクターがしてくれるのでお任せしましょう。麻薬というと怪しいイメージを持たれるかもしれませんが、量や使い方をきちんと守って処方してくれるので大丈夫です。

メンタルがつらい時もがまんしないで

もう一つ、メンタルがつらいときもがまんしないことが大事です。
命にかかわる病気ですし、罹ったことやそれによる自責感、先行きの不安、悲しみ、孤独感、焦燥感…といったたくさんのメンタルのつらさが波のように押し寄せてきます。家族や友人もどうしたらいいかわからず、「頑張って」と言われてもどうしたらいいのか…。

そんなときも、ひとりで抱え込まずにドクターや看護師さんに相談しましょう。病院はがん専門医だけでなく、こころの問題を扱う専門医もいて連携してくれます。場合によっては、心理士とも連携してくれます。彼らはがん患者やそのまわりの家族がどういうメンタルに置かれるかを十分に理解しています。プロのカウンセリングを受けることもできますし、こころのつらさを和らげる薬や、よく眠れる薬を処方してくれたりします。

入院している状態なら、巡回している看護師さんにお話しを聞いてもらってもいいでしょう。
看護師さんはたくさんの患者を見ているため忙しいのですが、それでも、こころがつらい時にお話しすると寄り添ってくれます。
ぼくも入院しているときによく話を聞いてもらっています。消灯時間の後、暗い部屋で涙を流しながら話を黙って聞いてくれたこともあって、とても救われたなと感じています。

社会的・経済的なつらさも解決できる

メンタルのつらさに近いのですが、がんにかかることで経済面での問題が出てきます。ふだんからお金に余裕がある人はそんなにいませんし、仕事が続けられないことで経済的に追い込まれる可能性もあるでしょう。
そんなときもドクターや看護師さんに相談してみましょう。そんなこと相談していいの?と思うかもしれませんが大丈夫です。実際には、連携している病院内の患者サポート部門だったり、ソーシャルワーカーが対応してくれます。
ぼくも看護師さんに、実は仕事のことや経済的な不安があるんですがどうしたらいいですか?と聞いたら専門の患者サポート部門に繋いでくれて、そこの職員がきて詳しく話を聞いてくれました。その結果、社労士との面談をさせてもらい、自分の収入や保険の状況をみてアドバイスをしてもらっています。


治った状態とは何か

胃がんのようながんの場合は悪い場所を切り取って、それで治りましたということになるんですが、リンパ腫や白血病という血液のがんの場合は全部の白血球を調べるわけにもいかないので、一通りの化学療法を終えて、しばらく様子を見て悪くならないようであれば治ったとみなします。これを寛解(かんかい)といいます。

寛解と扱われても、1年くらいの間は再発するリスクが高いので、定期的に病院で調べてもらう必要があります。そこでもし再発した場合は、ふたたび化学療法などの治療をやります。ちなみにぼくの場合は、定番メニューの薬を一通りやったんですが寛解に至らず惜しい状態だったので、別の定番メニューの薬をやっているところです。


おわりに

病気になって最初のころはリンパ腫でしたって告知されても「なにそれ?」みたいないまいちピンとこない感じだったんですが、主治医から何でも聞いてねって言われたのでいろいろ聞いていたら興味が出てきて、調べていたらそこそこの分量になったのでまとめてみました。興味を持ってど素人のぼくが質問をしてきたことに、主治医も担当医も看護師さんも親身に答えてくださったことにとても感謝しています。

2007年に「がん対策基本法」という法律が作られました。日本人の二人に一人ががんにかかり、三人に一人ががんで亡くなる時代に、地域や施設による医療格差をなくして、全国どこでも高いレベルのがん治療を受けられるようにすることを定めた法律です。実際にがんに罹ったある国会議員がこの法律の早期成立を訴え、党派を超えた協力がされたことで通常国会の会期内に成立したものです。この議員の演説はがんに対する国や自治体のありかたをとてもわかりやすく解説しているので、興味があったら調べてみてください。
がん対策基本法は、いまのがん治療の礎になっている素晴らしい法律で、国や自治体はこの法律に基づいて医療施設を整備しています。なので、治療を受ける皆さんも、ひとりで悩んだり、ネットやマスメディアや書籍の情報に踊らされることなく、まずはかかりつけ医や病院に相談しましょう。きっといい対応方法が見つかります。

このまとめた記事が誰かの役に立ったら、それはとても嬉しいことだなと思っています。

身の回りの人は「あまり深く考えないで先生にお任せして治してね」みたいな意見を言う人もいるんですが、やっぱりぼくはロジカルに物ごとを深く追求したいと思っています。なお、治療方針は全面的に主治医にお任せすると決めているので、素人のぼくが意見をすることは決してしていません。お願いをするのは、今こういう痛みや症状やメンタルの問題を解決したいという希望なのですが、それぞれ一つ一つ丁寧に対応していただけるのでとてもありがたいです。医療従事者も人間ですし、そういうことに対する感謝をふだんから伝えるとかして、信頼関係をつくるのもすごく大切だなと思います。

そんな感じで、今日のところは。

この記事を書いた人

Osamu Takahashi

悪性リンパ腫 / 上級ウェブ解析士 / 初級SNSマネージャー / GAIQ / ITコーディネータ / デジタルマーケティング / WordPress / WP ZoomUP / デレマス / 明日やれることは今日やらない / 執筆「1週間でGoogleアナリティクス4の基礎が学べる本」
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